7月17日、被災地支援についてのシンポジウム開催


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7月17日(日)ママリングス主催で議題『被災地について考える ~身近なことからはじめませんか~ 』が開催されました。

ママリングスについて
この震災以降、江東区亀戸から救援物資の収集を中心に被災地支援活動に参加。小さな母親の支援の輪が、みずべにうつる水紋のように徐々に広がって欲しいという願いをこめて『ママリングス』と命名しました。主に0歳~4歳の乳幼児をもつ母親達のグループ。NPO法人日本子守唄協会さん、S35盛小卒同級会関東チャプターのご協力で段ボールにして物資150箱ほどを岩手県に送付しました。現在はチャリティーポストカードの販売、子育て中の母親を対象にした子育て支援としての側面も持ち合わせた寄付を募るチャリティーイベントや講演会を企画しています。非被災地で暮らす子育て中の母親が身近に出来る支援を模索中

前半は6名のパネリストによるディスカッションが行われました。
パネリストの皆様、震災地を目の当たりにして、感じたこと、救済活動や現況報告、復興対応の問題点や対応案など、様々なお話をしてくださいました。

●赤司 郁子 氏(あかし・いくこ) 
大塚ろう学校分教校勤務 音楽教諭

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『初めてのボランティア体験』
震災以降、何か出来ることはないだろうか、と悶々と考えていたところ、福岡から車で被災地へ訪問する被災地の支援活動を知り参加したことから始まった。宮城県石巻市に4トントラックで物資を支給する活動を手伝う。GWを利用して、南三陸町へ向かい物資支援活動に携わる。送られてきた物資が配布されずに積み上げられている現状を知るとともに、被災された人々に十分な物資が行き渡っていない現状、そうならざるえない行政職員自体が被災者であり、人材が圧倒的に不足している深刻な被災状況を目のあたりにする。 最近も宮城県の亘理町に訪問した。この夏の間に再度、被災地を訪問することを検討している。

●喜連川 覚 氏(きれかわ・さとる) 
亀戸三丁目勝運商店街 『発酵文化応援団』隊長

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『非被災地からの支援を』
この3月11日の震災の翌日にリニューアルオープニングセレモニーを予定していた勝運商店街(旧香取大門通り会)に、新規開店された『発酵文化応援団』隊長であり店主。
震災との関わりは、同店アルバイトの大森華恵さん(俳優)の親族が福島県いわき市久の浜で行方不明となったことで、大森さんの親族の安否をたずねるとともに物資を持参する活動への支援をしたことから始まった。また、日ごろ同店では、日本の伝統文化を紹介する様々なイベントの企画を行っている。

●湖山 泰成 氏(こやま・やすなり) 
湖山医療福祉グループ代表

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『常に職員と入居者の皆様、地域の皆様とともに。』
1955年、東京生まれ。順天堂大学スポーツ健康科学部客員教授。専門は福祉経営論、経営システム論、介護保険サービス研究会会員。英知大学大学院修士課程修了。静岡県の湖山病院をはじめとする2つの病院、135の高齢者介護福祉施設等を展開。現在は9の医療法人、6の社会福祉法人、4の株式会社、1つの有限会社、1つのNPO法人の代表、グループ全体の従業員数は5800人超。ソーシャルビジネスの草分けとして社会事業経営の在り方を追求する。著書に『進化するアートコミュニケーション』(レイライン・共著)など。
今回の震災にて、二本松、郡山、気仙沼、新潟の各施設が大きな被害にあう。自らも被災しながら、地域住民への支援活動をグループ全体で現在も進めている。

●陳 義之 氏(ちん・よしゆき) 
亀戸6丁目在住 LOTS

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『きっかけは「車貸してくれませんか?」と言われた事から』
震災以前はボランティア活動とはまったくの無縁、知人から車を貸して欲しい、と頼まれたことで用途を尋ねたところ、『被災地支援で使いたい』と聞いたことが震災ボランティアに関わったきっかけとなる。吉本興業の芸人であり、実業家でもある富山泰庸氏が代表を務めるLOTS東日本災害支援チームに参加。北は山田町あたりから南はいわき市あたりまで物資運搬等で訪問。『被災地で夜6時って言ったら真夜中ですよ。電気が無いんですから。音もしなくて誰もいないのかと思っていたら、棒やら持って人がぞろぞろ出てきた、そういう状況ですよ。』と石巻での出来事をお話しいただいたのが印象深い。誰に言われた訳でもなく、大量の物資を黙々と片付けていた陳さん。ボランティアとは人の評価を得る為に行なうのではないことを改めて教えてくださいました。

●新沼 岩保 氏(にいぬま・いわお)
亀戸1丁目に3月まで勤務。S35盛小卒同級会関東チャプター

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『悲惨な話はいっぱい、でも、悲惨な話ばかりをしてもしかたがないでしょう』
岩手県大船渡市出身。前職は地質調査や資源調査を手掛ける技術者。途上国との国際共同探査にも従事。今回の震災で自身の技術を生かすことも出来る、と考え、大船渡市の災害復興局の支援メンバーとなる。チリ地震津波を小学6年生の時に体験した。51年後の今回の震災で小学校の同級生たちと、関東と現地のメンバーと連絡をとりあい支援活動を開始する。同会にて、通算8回の物資支援を行った。ママリングスとの縁でフィンランドのお母さんグループが日本に輸送した液体ミルクの引き受け手ともなり、液体ミルクを大船渡市へ運び入れた。さらにその縁が南仏からの応援メッセージ引き受けにつながり復興七夕に短冊が届けられることになった。
現在、地域の夏祭りでの被災地応援コーナー、地元の特産品販売、写真による被災地の紹介およびチャリティーステッカーとTシャツ販売のブースを準備中。

●柿沢 未途 氏(かきざわ・みと) 
衆議院議員 みんなの党

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江東区出身。NHK記者を経て、父、衆議院議員柿澤弘治秘書、その後都議へ。平成21年8月にみんなの党入党。衆議院議員総選挙において東京ブロックで比例復活当選。現在みんなの党政調副会長、国対副委員長をつとめる。震災以降、3月14日より仙台市宮城野区入り。以降、気仙沼市、石巻市、陸前高田市、南相馬市等を訪問。気仙沼市内の美容師さんへの支援物資の収集にも協力する。福島第一原発による放射能汚染問題にも積極的にかかわっている。

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お客様サイドからも、キャラクターを使用した復興支援活動の紹介や、宮崎 英則 氏(江東区社会福祉協議会・江東ボランティア・センター次長)による、被災地住民の受け入れ現状報告など、様々な意見が活発に交わされました。
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会の後半では、参加者全員でワールドカフェというユニークな手法で被災地救済についての会議が行われました。 

●赤司 郁子 氏テーブルの発表
被災地住民たちの力によって現地の素材で発行食品等を製造し現地で販売できるような状態は構築できないだろうか?

●喜連川 覚 氏テーブルの発表
被災地で、破損したものを修復して、それらを被災地の為に販売する。 現場からのリアルな声を、Web等を利用して収集し要望等をまとめ効果的な救済方法を模索する。

●湖山 泰成 氏テーブルの発表
震災地用のに生まれたキャラクターについてアニメーション化できないかという形態で話が進み、それを実現するためにはどうすればよいか話合われました。

●柿沢 未途 氏テーブルの発表
地域を一体にする、お祭りやイベントをシンボルにして復興を進めていくことが大切。
飲食などの即効性のある対人サービスの産業を優先的に復活させることが、今求められていることではないだろうか?

●新沼 岩保 氏テーブルの発表
復興支援に関する運搬等については、お任せくださいという具体的な発表がありました。

●陳 義之 氏テーブルの発表
時間のとりやすい学生の復興支援への意識を高め、支援に積極的な学生を増やすよう努力する。