池田朝子さんによる「カメリア」見学レポート(2) <施設見学の感想>


年12月26日に特別養護老人ホーム「カメリア」を見学された国際医療福祉大学大学院医療福祉ジャーナリズム分野修士課程2年 池田朝子さん。その池田朝子さんが見学レポートを寄稿してくれましたので前回の見学レポート(1) <施設見学のねらい>に引き続き続編を掲載させていただきます。

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1階玄関を入ると天井までが高く、ゆったりと開放的な気持ちになり、日常と区別できるお出掛け気分が素敵だと思いました。落ち着いた茶と白の色調が高級感ある暖かな空間を演出していました。

左はデイサービスに使用する部分。手前が写っていませんが、玄関入って左手の靴箱をあえて目隠し用の仕切りにし、オープンスペースでも少し区切りが欲しいと思うのでは、と考えられたと伺いました。入って右側が地域住民の皆様方がイベント用として使用できるスペース。

壁紙が淡いグレーの花柄で、目立ち過ぎず、殺風景にならない配慮を感じ、何が置かれてもシックに合うと思いました。

「どの施設も同じところはないのです。すべて私たちで選んで決めるのです」と高橋さん。

みなさんがとても苦心して悩んで選ばれた結果、このように素晴らしい形になった経緯が物語のように浮かんできました。

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デイサービスの洗面台と、手前右側には高さを持たせた畳敷きの居場所があり、畳は当初なかったものを高橋さんたちの現場感覚で取り付けを決定。利用者がほっとできることは何か、細部まで気を配り、様々な視点から創られたことを知りました。ここでデイサービスの高齢者と、保育園の子供たちが一緒に過ごす企画も良いと思い話していましたら、神谷さんが「この畳の舞台で子供たちに演じて貰いたいですね」と楽しそうに語られ、現場感覚の魂を感じました。

(寄稿者 池田朝子さん・国際医療福祉大学大学院 修士課程2年)

池田朝子さんプロフィール

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婦人画報社にてファッション誌の編集者・ライターを経て、現在は、シニア産業カウンセラー、カラー心理カウンセラー。色と会話で元気が出る相談活動を展開中。食道がん末期のお父様を介護。昨年自宅で看取る経験を通し、医療福祉を家族が知ることの大切さを知る。その思いを胸に現在、大学院で医療福祉について学びを深めている。